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講堂における高密度無線LAN環境を構築し、タブレット端末1,000台を利用したペーパーレス会議を実現

株式会社みずほ銀行様 内幸町本部講堂の写真

株式会社みずほ銀行様 導入事例


無線LAN環境を構築する際は、いかに電波干渉による性能低下を最小限に抑えるかが重要です。狭い範囲で同時に端末を利用する人数が増えるほど品質の維持は難しくなります。株式会社みずほ銀行様は、部店長会議などを行う講堂でのペーパーレス会議を実現するために高密度無線LAN環境を構築し、1,000台のタブレット端末の同時接続を可能にしました。世界的にもあまり例のない難しいプロジェクトを約3か月間でやり遂げることのできるベンダーとして同行は富士通を選択されました。スタジアムでの構築実績に加え、Cisco製品の導入実績や協業の豊富さも採用の決め手になりました。プロジェクトは成功し、他の大規模拠点や研修施設などへの展開も進められています。

[ 2016年9月12日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 銀行業
導入製品: 無線LANシステム
構築期間: 約3か月
【課題と効果】
1 約1,000名を収容する講堂で、ペーパーレス会議を実現したい 高密度な無線LANシステムの導入により、電波干渉を最小限に抑制し、1,000台のタブレットの同時接続が可能に
2 天井は特殊な照明設備、壁面は大理石という特殊な環境に、アンテナやアクセスポイントを設置したい 照明フレームはそのままに、天井裏にアクセスポイントを設置し、照明フレーム下に特注のポールで固定したアンテナと接続することで、美観を損ねることなく無線LAN環境を構築
3 講堂内のどの場所でもペーパーレス会議システムが遅延なく動作する環境を構築したい 1,000台の実機を利用した電波測定や動作検証など様々なテストを実施。安定した接続性と最大スループットを引き出すチューニングにより、ペーパーレス会議システムの品質を向上

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導入の背景と経緯

「One MIZUHO」のもとお客さまから「最も信頼される銀行」を目指す

国内最大級の顧客基盤と国内外の拠点ネットワークを持つ株式会社みずほ銀行様は、個人・法人のお客さまに寄り添いながら日本の経済・社会の発展に貢献しています。「One MIZUHO」の旗印のもと、みずほフィナンシャルグループの総合力を最大限に活かし、総合金融コンサルティングサービスを提供することでお客さまの幅広いニーズにお応えしています。常にお客さまの視点を大切に日々サービス向上に努める同行が目指しているのは、お客さまから「最も信頼される銀行」です。

「One MIZUHO」を実現するために、同行はコミュニケーションの高度化や業務プロセスの改革を進めています。同行のIT・システム統括第一部戦略情報基盤システム推進チーム次長の戸谷友彦氏は、「2014年、戦略的な情報共有や業務プロセス改革、ワークスタイル変革の推進を目的に、全行員に向け1人1台のタブレット端末(iPad)の配付が始まりました。2015年6月に配付は完了し、現在グループへの展開を図っています」と話します。

タブレット端末の配付とともに行内の無線LAN環境の整備も進めている同行は、内幸町本部ビルでの新たな試みにチャレンジしました。「本部ビルの講堂で開催される全国部店長会議において、従来型のプロジェクターや紙ベースの会議ではなくタブレット端末を活用したペーパーレス会議の実現を目指しました。同会議は全国から部店長が参加し1,000人規模となります。参加者や運営からの要望に加え、タブレット端末活用の浸透を図る象徴的なイベントにしたいという意図もありました」(戸谷氏)。

株式会社みずほ銀行 IT・システム統括第一部 戦略情報基盤システム推進チーム 次長 戸谷 友彦 氏の写真
戸谷 友彦
株式会社みずほ銀行
IT・システム統括第一部 戦略情報基盤システム推進チーム 次長

講堂で1,000人がタブレット端末で同時接続

株式会社みずほ銀行 IT・システム統括第一部 戦略情報基盤システム推進チーム 調査役 津田 宜秀 氏の写真
津田 宜秀
株式会社みずほ銀行
IT・システム統括第一部 戦略情報基盤システム推進チーム 調査役

同行が利用するペーパーレス会議システムは、グループ企業の情報システムを担うみずほ情報総研株式会社が開発しました。このシステムは、会議の効率化や紙資源の削減、情報の有効活用などのメリットに加え、発言者が資料のページをめくると参加者の画面も自動的に追従したり、ポインター表示した箇所が参加者の画面に反映されたりといった同期機能も好評です。これらの機能を講堂に構築する無線LAN環境で実現することが大きな課題となりました。同行のIT・システム統括第一部戦略情報基盤システム推進チームの調査役である津田宜秀氏は、「講堂という狭い範囲で1,000台のタブレット端末から一斉にペーパーレス会議システムに接続して資料を参照し、マスターとなる端末と画面同期をとるためには2つの要素が欠かせません。1つは高密度な環境下における同時接続性の安定維持、もう1つがタブレットごとのスループット性能です。この2つの要素を実現するためには高密度環境に特化した無線LANシステムの構築が必要でした」と、今回のシステム導入の背景を話します。

導入のポイント

豊富な構築実績と高い技術力、やり遂げる力を評価

1,000人を収容する講堂でのペーパーレス会議を実現する高密度無線LAN環境の構築プロジェクトは世界的にもあまり例がありません。ベンダー選定のポイントについて、みずほ情報総研株式会社の銀行システムグループ共通インフラ事業部第3部でプロジェクトマネージャーを務める橋本忍氏は、次のように話します。

「様々なベンダーから技術的に難しいというお話がありました。当初LTEなどの携帯回線の利用を視野にモバイル通信キャリアにも問い合わせましたが、端末収容規模に限界があるとのことでした。こうした状況で、富士通はスタジアムや大学の講堂などで高密度無線LAN環境の構築実績があったことから候補として挙がりました。高密度無線LAN環境の構築に適している指向性アンテナについては、柔軟な製品ラインナップを揃えているCiscoの機器を選定しており、Cisco製品の導入実績や協業の豊富さも富士通を採用する大きな理由となりました。加えて、設計から構築まで約3か月という短期間のプロジェクトをやり遂げるため、富士通の高い技術力と、設備工事経験等を含めた総合力を高く評価しました」。

みずほ情報総研株式会社 銀行システムグループ 共通インフラ事業部第3部 プロジェクトマネージャー 橋本 忍 氏の写真
橋本 忍
みずほ情報総研株式会社
銀行システムグループ 共通インフラ事業部第3部 プロジェクトマネージャー

みずほ情報総研株式会社 銀行システムグループ 共通インフラ事業部第3部 チーフシステムエンジニア 門川 英輔 氏の写真
門川 英輔
みずほ情報総研株式会社
銀行システムグループ 共通インフラ事業部第3部 チーフシステムエンジニア

2014年12月、同行はベンダーを決定し、設計・構築フェーズがスタートしました。設計では、講堂にアクセスポイントを設置するために、様々な制限をクリアする必要がありました。壁面が大理石で機器設置が困難なこと、そして高さ7mの天井一面には既設の照明フレームがありフレームへの工事が不可能であること、アンテナ設置にあたり美観を損ねてはならないことです。そこで富士通は、30個のアクセスポイントを天井裏に設置し、外付けアンテナを特注のポールに固定、延長ケーブルを用いて照明フレーム下に垂直に設置する案を提案しました。また5×6列に碁盤の目状に均等間隔に配置し、すみずみまで均等に電波が到達する設計を提案しました。同社の銀行システムグループ共通インフラ事業部第3部のチーフシステムエンジニアである門川英輔氏は、「天井が高く、照明フレームにより電波の照射範囲が狭まることや美観も考慮しながら設置場所の検討を行いました。真上からの電波照射にすることで障害物による電波減衰の影響を最小化すると共に、アンテナを均等配置することで後のチューニングを容易にする狙いもありました。富士通とは毎日のようにミーティングを実施し、システムと工事の両面で様々な課題の解決にあたりました。また富士通とCiscoの技術部門との密な連携のもと、1,000台ものタブレット端末が数時間以上にわたり安定接続し、かつスループットを維持できるように電波チューニングを繰り返し実施しました」と、当時を振り返ります。

株式会社みずほ銀行様 内幸町本部講堂の無線LAN設備のイメージ図です。

1,000台の実機でテストを実施し電波出力や設定をチューニング

無線LANでは設計とは別に設置環境に合わせた電波出力や設定のチューニングが必要です。今回は端末をすべて机に並べ、実際と同じ使用環境を再現したテストを実施しました。同社インフラ構築業務推進部インフラ構築支援チームのチーフシステムエンジニアの白坂和也氏は、「講堂は様々な行内イベントで利用されるので借用期間が限られており、その中で1,000台の端末を準備する必要がありました。端末を準備するには、行員向けに配付予定の端末を繰り回し、使用する必要があったため、配付に影響が出ないようスケジュールを調整するのが大変でした」と話します。テスト終了後は不要なアプリケーションの消去や端末のクリーニングを行い、予定通り行員に配付されたと言います。

みずほ情報総研株式会社 インフラ構築業務推進部 インフラ構築支援チーム チーフシステムエンジニア 白坂 和也 氏の写真
白坂 和也
みずほ情報総研株式会社
インフラ構築業務推進部 インフラ構築支援チーム チーフシステムエンジニア

1,000台の端末を使用した理由の1つには、開発中の新ペーパーレス会議システムの品質を担保することもありました。そのため、新ペーパーレス会議システムとの接続試験や動作確認においても、各端末の接続状態をチェックする必要がありました。ペーパーレス会議システム開発を担当した同社金融ソリューション第3部第4チーム次長の山崎幸男氏は、実機でのテストについて次のように語ります。

みずほ情報総研株式会社 金融ソリューション第3部 第4チーム 次長 山崎 幸男 氏の写真
山崎 幸男
みずほ情報総研株式会社
金融ソリューション第3部 第4チーム 次長

「1,000台あるすべての端末でペーパーレス会議への参加状態を見てまわるのは現実的ではありません。そこで新ペーパーレス会議システムのページ同期機能を活用し、ページを切り替えるごとに画面の色が変化する仕組みをつくりました。一定間隔でページを切り替えるランニングテストを行い、講堂2階の高所から端末の色の変化を見ることで、切り替えが遅れている端末の位置や、無線状態が悪化したエリアを視覚的に判断できるように工夫しました。また、同期に遅れが発生する端末の周辺を無線測定器でくまなく調査し、原因が無線LANにあるのかペーパーレス会議システムにあるか、トラブルシューティングを集中的に実施しました。タブレット端末を無線LANの接続性・安定性を評価するセンサーとして活用し、富士通の無線LANチューニングとペーパーレス会議システムの動作テストを繰り返すことで、通信の品質もシステムの品質も相互に高めることができました」。正に、同社の技術者とCisco、富士通が一体となったことが、プロジェクトが成功した要因といえます。

株式会社みずほ銀行様のシステム構成イメージ図です。

今後の展望

今回の成功に基づき各拠点の研修会場などに高密度無線LAN環境を展開

同行は、実機テストにより1,000台のタブレット端末の利用が可能であることを確認したうえで、2015年4月の全国部店長会議において部分的な利用を実施しました。津田氏は、「タブレット端末によるペーパーレス会議は順調に進み、参加者や準備担当者からも好評でした」と話します。すでに、講堂で実施される様々な研修会で、ペーパーレス会議システムは利用されています。

さらに、2015年7月には、内幸町本部ビルの各フロアに無線LAN環境も展開されました。現在、他の大規模拠点の講堂や研修所の高密度無線LAN化プロジェクトを進行中です。門川氏は、「今回のプロジェクトで蓄積したノウハウを活かすことで、難易度の高いチューニングも1回でできるほど構築作業は非常にスムーズです」と言います。

今後の展望について戸谷氏は、「業務プロセス改革やワークスタイル変革を推進するために、これからもタブレット端末を活用できる環境を整備していきます。また各拠点やグループ会社における無線LAN環境の整備も重要なテーマです。富士通にはタブレット端末活用を広げるネットワークソリューションや先進技術を活用した提案にも期待しています」と、富士通への期待を語ります。

お客さまの夢の実現を全力でサポートする株式会社みずほ銀行様。富士通は業務を支えるネットワーク環境の提供はもとより、先進技術と総合力を駆使して同行の取り組みを支援していきます。

みずほ銀行の皆様、みずほ情報総研の皆様と富士通担当者の集合写真
前列左から みずほ情報総研 山崎 幸男 氏、橋本 忍 氏、みずほ銀行 戸谷 友彦 氏、津田 宜秀 氏
後列左から 富士通 神波 健、上市 加奈、みずほ情報総研 白坂 和也 氏、門川 英輔 氏、富士通 梅崎 悟、片桐 努、都築電気 鈴木 忠好

【株式会社みずほ銀行様 概要】
本社所在地 〒100–8176 東京都千代田区大手町1–5–5(大手町タワー)
代表者 取締役頭取 林 信秀
発足日 2013年7月1日
従業員数 27,522人
事業概要 預金・貸出業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替・外国為替業務、および宝くじに関する業務などを展開。
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【ご紹介した製品】

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