ネットワークインフラの強化が支える更なる業務効率化と提供サービスの向上

導入事例 財団法人日本海事協会様
1899年に設立され、100年以上の歴史を持つ日本海事協会様は、NKの略称又はClassNKの通称で国際的に広く知られる船級協会です。海上における人命と船舶の安全確保及び海洋環境の汚染防止のために、最高品質のスタッフにより、最高品質のサービス提供をされています。
近年国際競合が激化する中、日本海事協会様は、さらなるお客様サービスの向上をめざし、最新かつ正確な情報を24時間365日世界中のお客様に提供できる強力なインフラ構築を実現されました。
[ 2007年11月13日掲載 ]
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| 製品: | FENICSサービス(FENICSビジネスEthernet)、ルータ(Si-R180等)、スイッチ(Catalyst6500等)など |
| 規模: | 管理センター、研究センター、情報センター、国内拠点:55ヶ所、海外拠点:98ヶ所 |
| 構築期間: | 4年間プロジェクトとして実施 |
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 国内外の拠点とリアルタイムで情報共有を実現したい | 富士通の提供するFENICSの各種ネットワークサービスから必要な機能を選択・組み合わせをすることで、高速・高品質なネットワーク環境を効率よく実現しました。 | ||
| 2 | 多様なメディアに対応し、安定したシステム運用を実施したい | 老朽化していたセンター内のネットワーク機器を更新し、ギガイーサネット環境を整備しました。 | ||
導入の背景
競合力アップを実現するネットワークを構築したい

塩月 勉氏
財団法人日本海事協会
情報センター
情報技術部長
船級協会は、船に関する様々な証明書を国に代わって発行する中立的な第三者機関です。車で例えるなら車検や定期検査、修理履歴、CO2排出基準など、環境に配慮しつつ公道を安全に走る性能であることを公的に証明する業務を行なっています。
船級協会の活動により、船主、荷主、船員、港湾関係者など、海運に関わる様々な関係者が安心して船を運航することができます。
船級協会は全世界に約80協会あり、さらに国際船級協会として国連組織(国際海事機構)に認証されているものは10船舶協会。その中でも日本海事協会様は最も格付け高いとされる上位4協会(アメリカ、イギリス、ノルウェー、日本)に属し、船舶の登録数は、世界商船船腹量のおよそ20%にのぼります。
「船級協会としてお客様に選ばれる第一の評価ポイントは、技術力です。当会では、設計の解析力と新しい技術の評価、材料やエンジンなどの技術系解析や論文発表を実施しています。高度な技術的裏づけが無ければ情報の信頼度は低くなります。技術は当会にとって第一の競争力です。そしてその技術を伝える力、すなわち全世界へ発信する力も競争力になります。そのために、時代に合ったネットワーク構築が必要なのです。」(塩月氏)
システムの概要
日本海事協会様は2004年から「リアルタイムの情報伝達」、「グローバル化」を目的としたGAIA(Global Advanced Information Architecture)プロジェクト / 新IT中期計画を実行されてきました。
現場の検査員が質の高い点検をスピーディーに実施できるよう図面や技術文献などを容易に参照できること、世界中の検査員が時差に関係なく最新データを共有できること、また船主や保険会社などのお客様が必要な情報をいつでもどこからでも閲覧できること、などをポイントにシステムを検討されました。
業務システムの見直しを実施するとともに、「技術を伝える力」を支えるネットワークの強化を図りました。
まずは、FENICSビジネスEthernetにより国内拠点を結んで高速化を図り、次にFENICSインターネットサービスを導入し、海外拠点からも高信頼なインターネット接続を実現しました。GAIAプロジェクトの最後を締めくくったのがセンターの設備強化でした。業界最高クラスの性能・高可用性を提供するCatalyst6500シリーズを導入して性能強化を図るとともに、アクセススイッチに全ポートギガビットイーサ対応のSH1500シリーズを採用し、全業務端末に1ギガの通信速度を整備しました。
導入システムの構成イメージ

導入の効果
リアルタイムでの情報共有を実現

梶野 正史氏
財団法人日本海事協会
情報センター
情報技術部 主管
国内外のネットワーク環境を整備し、リアルタイムで全世界均一の情報公開を可能としました。安定した24時間 / 365日稼働の実現や多様なメディアへの対応強化は、国際社会の中において時差にとらわれず情報を公開し、さらなる競争力の向上につながりました。
「検査員が検査に必要な図面や技術情報などをリアルタイムに入手できるようになったことで、より質の高い検査が実施できるようなったことが一番の効果ではないでしょうか。
また、検査中の船の各種検査情報をデータベース化し、一元管理を実現したのですが、本部から進捗を把握できるようになったことも大きな利点でしたが、検査状況が随時確認できるので、証明書の発行が速やかに行えるようになり、お客様から非常に喜ばれています。」(塩月氏)
GAIAプロジェクトでは、各システムの情報連携を実施し、業務のWeb化を行いました。これにより、業務の見える化が進み、業務の効率化が図れました。

青戸 薫氏
財団法人日本海事協会
情報センター
情報技術部
「変革当初はかなり反発もありました。業務手順が大きく変われば慣れるまでに時間がかかります。しかし、慣れるにつれてそれが当たり前になり、今後システム開発をしていくにあたり、利用者の立場からもよかったという実感が積み重なってくると思います。」(梶野氏)
「基幹となる情報センターのマシン室のネットワーク機器については、24時間365日稼動や多様なメディアへの対応を実現するため、性能強化をする必要がありました。センター内は全てギガ化を行い、安定したネットワーク環境によって、画像などの大容量データのやり取りがスムーズに行えるようになりました。」(青戸氏)
将来の展望
利用者への更なるサービス向上を
「“リアルタイム”というのは、システム利用者が参加するということでもあります。今回のGAIAプロジェクトで作り上げたのは、ユーザーの利便性です。どんな最新技術でも、当会にとっては全ての拠点で使えなければ意味がありません。全世界で情報入力メンテナンスができるまでにはまだ至っていませんが、実現に向けて対応していくつもりです。
この10年でNKの環境は大きく変わりました。更なるシェア拡大を見据え、諸外国に対抗していくためにも、厳しい条件をクリアしていくことが重要であり、まだまだ課題があります。
今後、クライアントサービスの向上に取り組んで行っていきたいと思います。」(塩月氏)
【SEからの一言】
株式会社富士通システムソリューションズ ITソリューションサービス本部 ITマイグレーションサービス部
木口 茂樹
今回は、GAIAプロジェクトという大変重要なプロジェクトに従事させて頂き、ありがとうございました。
4年にわたる長期のプロジェクトでしたが、業務系・情報系サーバ群の多種多用なデータや、音声等のデータもリアルタイムに取り扱える大容量・高信頼な基幹ネットワーク構築を、海事協会の皆様のご協力のもとに実施させて頂く事ができました。
ネットワークはお客様システムの動脈であると考えています。今後も海事協会様の業務課題やご要件に合うソリューションや、ネットワークサポートをご提供させて頂ければ幸いです。
【財団法人日本海事協会様 会社概要】
| 代表取締役社長 | 小川 健兒 |
|---|---|
| 設立 | 1899年11月15日 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区紀尾井町4番7号 |
| 社員数 | 1,200名 |
| 事業内容 | 船舶・海洋構造物に関する検査、技術研究・解析及びその技術情報の提供 |
| ホームページ | http://www.classnk.or.jp/hp/ja/ |
船舶の安全を確保するために独自に規則を制定し、建造中と就航後の船舶がこれらの規則に適合していることを証明するために検査を、国内外で実施しています。
本部機構のひとつである、情報センター(千葉)。
国内のみならず、世界中で均一のサービスをご利用いただくことができるよう展開している、海外事業所間のネットワークの中心でもあります。
【ご紹介した製品・サービス】
- Cisco Systems社製 スイッチ「Catalyst6500シリーズ」
- Cisco Systems社製 スイッチ「Catalyst2960シリーズ」
- FENICSビジネスEthernetサービス
- IPアクセスルータ Si-Rシリーズ
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