富士通のネットワークサーバIPCOM(アイピーコム)によるイントラネットのセキュリティ対策と、安全・安心システム構築について解説します。
多くの企業においてインターネット/イントラネットを使って業務を行うことが当たり前となっています。
インターネットやイントラネットの活用により業務の効率化が実現できる反面、近年では、攻撃によるサービスの停止や、情報漏洩といった問題が取りざたされております。
特に、イントラネットに対しては、セキュリティの必要性が認識されておらず、その危険性が指摘されております。
本書では、社内向けサーバを対象とし、サーバシステムを運用する際のリスクとそのセキュリティ対策について説明します。
また、社内向けサーバフロントで必要な機能を、All-in-oneで実現する「IPCOM EX INシリーズ」についてもご紹介します。
セキュリティインシデントの発生箇所JSOC(注1)の調査によると、2005年度のCritical(攻撃が成功した可能性が著しく高い状況)以上のセキュリティイベントの発生箇所の調査結果では、インターネットで発生したセキュリティイベント数の3倍以上の件数が、イントラネット内で発生しています。 (注1)JSOC:Japan Security Operation Center。株式会社LACが運用するセキュリティ監視センター |
![]() 図 1. 2005年度セキュリティイベント発生箇所 |
イントラネット内のセキュリティ対応状況
警察庁生活安全局情報技術犯罪対策課の調査では、インターネットからの不正アクセスに対して、
ファイアーウォール(FW)導入(約9割)を筆頭に何らかの対策をしている人がほとんどです。 |
![]() 図 2. FWの導入率 |
前述のように、イントラネット内においてもセキュリティイベントが多く発生するにも関わらず、
セキュリティ対策が万全ではないため、イントラネット内は想像しているより
危険が潜んでいることがわかったかと思います。
では、実際にどのような危険があるのか、社内向けサーバセグメントにおいて
考えられる脅威について以下に示します。

被害を発生させないようにする直接的な対応としては、アンチウイルスソフトの導入や、 アクセス制限の設定、ファイアーウォール(FW)、IPS/IDPの導入等が考えられます。

セキュリティを強固にするためには、それぞれの箇所で対策を行う必要があります。
しかし、あまりにも多岐に渡るため、これらを正しく管理・運用していくためには、大変な労力がかかります。
また、セキュリティ対策をあちこちに分散させると、各機能の親和性、整合性が完全にはとれず、必ずどこかに穴が空いてしまうものです。
そこで、同じ箇所に置かれる装置や求められるセキュリティ強度に応じて、別の場所で代替可能な機能を一箇所に集めて、効率的にセキュリティ対策を行うことが考えられます。
1つの装置で機能を集約することで、機能の親和性、整合性の確認漏れ等に起因する穴をなくすことができます。
UTM(Unified Threat Management)アプライアンスは、FWを軸としてIPS/IDPやアンチウイルス機能、
Webコンテンツフィルタリング(URLフィルタ)機能などが統合された装置で、このような機器を使うことで、
個々の機器をさまざまな箇所に設置するよりもセキュリティ強度が高まり、導入・管理を簡単に行うことが出来ます。
また、業務サーバ等アプリケーションを提供するサーバでは、OSにセキュリティホールが見つかったとしても、
パッチを適用するとアプリケーションが動作しない可能性もあるため、きちんと検証が済むまで、
セキュリティホールを塞ぐことが出来ないことがあります。こういう場合にも、
サーバの前でセキュリティホールを突いた攻撃が出来ないようにFWなどを設置することで、
システム全体として、セキュリティを確保することもできます。
サーバ前でセキュリティを確保することは、堅牢なシステムを構築する上でのポイントとなります。
サーバの前でセキュリティを確保する場合、サーバ負荷分散(ロードバランサー)装置の前にファイアーウォール(FW)やアンチウイルス、IPS/IDPなどのセキュリティ専用装置を設置します。
専用装置を組合せてのシステムは、親和性、整合性の確保、また二重化システムの設計・構築などが非常に困難となります。
IPCOM EX INシリーズは、サーバを集約する負荷分散装置にUTMを搭載しており、サーバ前のセキュリティ確保に最適な装置です。サーバ負荷分散装置には、データ通信が集約されるため、サーバに対して漏れなくセキュリティを確保できます。
例えば、昨今の情報漏えい対策などで、サーバを一箇所に集めて管理することがありますが、サーバを集めることで、サーバセグメント内でサーバ間の通信が発生します。UTM装置とサーバ負荷分散装置を個別に置く場合、サーバ間の通信に対してもセキュリティを確保するとなると、サーバ負荷分散(ロードバランサー)装置とサーバの間にもUTMを置かなければなりません。
ですが、統合装置であるIPCOM EX INシリーズであれば、下図のように、全ての機能を1台で実現することが出来ます。

UTM型ロードバランサーでサーバのセキュリティを一括確保 |
|
|
サーバ負荷分散(ロードバランサー)機能、SSLアクセラレーター機能等のネットワーク機能に加え、FW/IPS機能、アンチウイルス機能等のセキュリティ機能(UTM)を1台で提供。 |
![]() 図 6. IPCOM EXの特長 |
簡単運用 |
|
|
複数の機能を1台に統合することで監視対象装置が減るため監視が簡単になります。 |
|
UTM機能やSSL-VPN機能などのオプションを用意。機器追加を行うことなく、ライセンスの登録を行うことで機能アップが可能です。
例えばUTM機能によって、お客様がサーバにアップロードするファイルのウイルスチェックを行ったり、SSL-VPNを使用して、自宅からサーバのメンテナンス作業を行うことが出来ます。
| 効果例 | 従来 | IPCOM EX INシリーズ適用 |
|---|---|---|
| 高信頼システム設計 | ・ソフト/機器間の相性、構築技術など、高度なノウハウ/調査時間が必要 | ・IPCOMが装置として保証 |
| 設置 | ・装置設置、装置間のケーブル接続等の設計、作業が必要 | ・1BOXとして提供 |
| 導入 | ・各装置毎に設計、各装置のツール/ビューによる導入作業 | ・テンプレートによる一括設定 |
| 運用 | ・装置毎の管理/運用 | ・IPCOM1台で管理/運用 |
| 保守 | ・サポート先がまちまちであり、トラブル調査に時間がかかる | ・サポート先が一箇所であり、調査/切り分けがスムーズ |
(注) シリーズをクリックすると、ラインナップが表示されます。