成長企業に最適なディザスタリカバリーを構築
沖縄データセンターへの遠隔地バックアップで業務継続性を向上
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| お客様の業種 | モバイル・PC・映像ソフト・メディア開発等企画、制作。マルチメディアコンテンツプロバイダー |
| 導入サービス | リモートバックアップサービス |
課題と効果
| 大規模な災害から大切なデータを守りたい | |
|---|---|
| 沖縄への遠隔地バックアップの実現 | |
| 初期コストを抑えてディザスタリカバリーを導入したい | |
| スモールスタートで始め、段階的に増強を図る | |
| サービスの信頼性をより向上させたい | |
| 業務システムの遠隔地スタンバイも可能な体制を整備 |
株式会社CELL様は着メロや着信ムービー、Flashゲーム制作などデジタルコンテンツを軸に事業展開する企業である。従来、コンテンツの制作・配信データなどは、同じ東京都内の本社とデータセンターに保存していたため、大規模災害への懸念が高まっていた。そこで、富士通の「リモートバックアップサービス」を導入し、沖縄データセンター(注)への遠隔地バックアップを実現。スモールスタートにより初期投資を抑えつつ、事業継続性の大幅な向上に成功した。
(注)富士通のパートナーであるファーストライディングテクノロジー株式会社が運営するデータセンター
導入の背景
同じ都内でのバックアップ、高まる大規模災害への懸念
デジタルコンテンツ事業を軸に成長を続ける株式会社CELL様。携帯電話向け着信メロディや着信ムービー、Flashゲームなどの企画・開発・制作・配信で業界をけん引する。同社のもうひとつの軸がソリューション事業だ。吉本興業やフジテレビのWebサイト構築・運用に代表される実績によって、顧客から高く評価されている。
同社はビジネスのなかで、膨大な量のデータを日々取り扱っている。たとえば、着信メロディの配信データなら約4万曲、それぞれにつき携帯電話の機種毎に保有。他にも番組制作データなどを含め、全データの容量は数十TBにものぼり、しかも、この1年間で約倍増するなど、急速に増え続けている。
インフラおよび開発の責任者を務める株式会社CELL ネットワークソリューション部長 布施直人 氏は「デジタルコンテンツの制作・配信データは当社のビジネスそのものです。また、お客様のWebサイトの会員情報など、機密性の高いデータもお預かりしています。それら大切なデータを守り、事業継続性を高めるために、災害対策までも考慮したデータのバックアップは欠かせません」と語る。
しかし、同社はバックアップ体制に課題を抱えていた。1つのデータを都内の本社と、同じく都内の別の場所にあるデータセンターに分散して保存するという体制にて、バックアップを行っていたのである。場所を分散したとはいえ、同じ都内でデータを保存することになる。
「大きな地震などの大規模な自然災害が東京で起こった場合、両拠点とも甚大な被害を受けてしまい、データが復旧できなくなるリスクが非常に高い状態でした。物理的に遠く離れた場所への保存によるバックアップ強化の必要性を強く感じていました」(布施氏)
採用のポイント
沖縄へ遠隔地バックアップ、県の補助も有効活用

布施 直人氏
株式会社CELL ネットワークソリューション部長
布施氏は遠隔地バックアップを実現すべく、富士通へ提案を依頼した。もともと富士通は「サーバやストレージ、データセンターから運用管理まで、すべて任せられる総合力」(布施氏)を評価され、CELL様の業務システム全般を担っていた。
提案を検討した結果、採用したソリューションが富士通の「リモートバックアップサービス」だ。同サービスは北陸、九州、東北、沖縄いずれかのバックアップサイトを用い、最大1TBの大容量データの遠隔地バックアップを可能とする。Windowsはもちろん、レガシーからUNIX(Solaris)などまで、幅広いプラットフォームをサポートしている。また、日々のデータバックアップについては差分のみを転送するため、回線を効率的に活用できるのもポイントだ。
バックアップサイトには、沖縄データセンターが選ばれた。布施氏はその理由として、まずはロケーションを挙げる。
「沖縄は東京から直線距離で約1600km離れており、日本で地震が最も少ない地域です。この条件なら、もし東京で大きな災害が起こっても、データを損失することはまずないでしょう」(布施氏)
施設の充実度もポイントとなった。実際に現地で視察した経験を踏まえ、「富士通のデータセンターは沖縄電力のバックアップセンター内にあり、ファシリティや運用管理体制は首都圏のデータセンターと同等以上なので安心できますね」と語る。
さらには、沖縄が経済特区である点も導入を後押しした。那覇市などは国から情報通信産業特別地区に指定されており、当地で事業を行う企業は県からの補助金や法人税優遇措置が受けられる。
「ネットワーク回線費の7割を負担してもらえる上、現地でスタッフを雇えば賃金助成金が受けられるなど、さまざまな金銭的メリットを享受できるところに大きな魅力を感じました」(布施氏)
加えてCELL様では沖縄の人件費の安さなども考慮し、本サービス導入と合わせて沖縄支社を開設、東京の本社と共同でコンテンツ開発を行っている。
導入の効果
ツール活用でリスクアセスメントを効率化
CELL様は今回、すべてのデータをバックアップの対象とするのではなく、重要なデータのみに絞るというスモールスタートによって、リモートバックアップサービスの運用を開始した。「リーズナブルな初期コストで、遠隔地バックアップによるディザスタリカバリーを実現できました。そして、お客様のご要望やビジネスの状況などに応じて、柔軟にステップアップできる基盤を得られたのが大きいですね」と布施氏は強調する。
かつてディザスタリカバリーは導入コストが高く、敷居の高いソリューションと思われがちであった。しかし、近年はリモートバックアップサービスのようなスモールスタート可能なソリューションによって、導入のハードルは低くなっている。
「大企業でなくとも、ビジネスにおけるデータの重要性は変わ
りません。お客様はデータの安全を望んでいます。一方、IT投資の最適化への要求はますます厳しさを増しています。事業継続性向上と適切なIT投資を両立するという意味で、当社の事例はひとつのモデルケースになるのではないでしょうか」(布施氏)

将来の展望
事業継続性の向上を実現、海外展開のノウハウ蓄積も
同社は2008年秋にリモートバックアップサービスを導入。その際、実際に正しくリストアできるか、テストを実施して確認した。運用開始後は差分のみを転送するかたちで、バックアップを毎日行っている。布施氏は「事業継続性を大幅に向上させたことのもう一つの効果として、データをお預かりするお客様からの信
頼も高められました」と目を細める。
次なるステップとして、沖縄のデータセンターにコンテンツ配信サービスに最低限必要なシステムを用意し、「自然災害などで東京のデータセンターが配信不可能になった際、すぐさま沖縄のデータセンターに切り替えて、サービス提供を継続できる仕組みを整備したいですね」といった構想を抱く布施氏。ゆくゆくは沖縄の配信システムを増強し、最終的には東京と同じ構成の配信システムを用意することまで視野に入れている。
CELL様では現在、事業の海外展開を意欲的に進めている。その一環として、将来的には、沖縄をハブとした東アジアや東南アジア地域へのコンテンツ配信サービスを視野に入れている。今回の沖縄での遠隔地バックアップ、および拠点開設はその準備としての意味合いも含まれる。
「東京と沖縄間という長距離によるネットワークの遅延への対処など、今回の遠隔地バックアップのなかで得られたノウハウは、来たるべきコンテンツビジネスの海外展開のなかで、必ず活きてくるでしょう」(布施氏)


【株式会社CELL様 概要】
| 代表取締役社長 | 原 知行 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都千代田区麹町2-2-4 麹町YTビル |
| 設立 | 平成13年5月 |
| 事業概要 | モバイル・PC・映像ソフト・メディア開発等、様々なサービスを斬新なアイデアによって企画、制作しているマルチメディアコンテンツプロバイダー。業界大手の株式会社ドワンゴなどとの共同事業、吉本興業やフジテレビとの強い関係を活かし、魅力あるコンテンツを生み出す。2009年3月の「沖縄国際映画祭」のサポート、2009年7月の「ニコニコ動画」の12時間生放送の企画・制作・キャスティングなど、先進的な取り組みも多数。 |
| ホームページ | 株式会社CELL |
【株式会社CELL様導入事例 カタログ版PDF版データ】
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PDF導入事例 株式会社CELL様(867KB/A4・2ページ)

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