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世界中に広がるエッジサーバ網を介したWeb高速配信サービスにより
eコマースサイトの快適性向上、海外店舗の業務改善を図る

株式会社エイチ・アイ・エス様 旅行予約サイトのポータル画面

株式会社エイチ・アイ・エス様 導入事例


グローバルビジネスにおいて、インターネット通信のパフォーマンスは、業務の効率化やサービスの品質に大きく影響します。日本の大手旅行会社、株式会社H.I.S.様は、海外戦略を支えるシステム「hisgo」の構築パートナーに富士通を選択し、「FUJITSU Managed Infrastructure Service FENICS Web高速配信サービス powered by Akamai」」(以下、「Web高速配信サービス」を活用しています。世界中に広がるエッジサーバ網を介してインターネット通信のパフォーマンスを改善。39カ国41サイト(2014年7月現在)の快適性向上とともに店舗業務の効率化を図りお客様サービスの向上を実現しています。

[ 2014年9月2日掲載 ]

【課題と効果】
eコマースサイトや海外拠点のWebパフォーマンスを向上したい 海外戦略を支えるオンライン予約管理システムである「hisgo」に「Web高速配信サービス」を活用することで、eコマースサイトの快適性向上、海外店舗でのWeb業務の改善を実現
「Web高速配信サービス」の効果を事前に検証したい 富士通の協力のもとで事前検証を実施。パフォーマンスが懸念された地域の改善効果を確認した後、導入を開始したことでスムーズに展開
海外におけるビジネスを1日でも早く拡大するために「hisgo」を短期間でグローバルに展開したい 採用決定から約1カ月で構築し順次運用を開始。現在、「hisgo」は39カ国41サイト9言語(2014年7月現在)で展開
採用のポイント
  • 全世界に広がるエッジサーバ網を介しWebサイトのパフォーマンス向上を実現
  • サーバ、ネットワーク、CDNまでをワンストップで提供できる富士通の総合力

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導入の背景

日本のH.I.S.から世界のH.I.S.へ

56カ国117都市171拠点(2014年6月現在)、旅行会社の海外進出国数で世界トップを誇っているのが日本の旅行会社大手、株式会社エイチ・アイ・エス様です。同社は店舗を中心としたお客様本位のサービスを大切にしており、海外拠点は日本人の海外旅行者が現地で安心して旅を楽しむための頼れる存在です。また、国内においても296店舗を有し1組のお客様に対し1人の専属スタッフが責任をもって最後まで担当するなどきめ細かなサービスにより海外旅行売上高(日本発)の確実なシェアアップを実現しています。

一方、世界に目を向けると、近年アジアでは、海外旅行が急増中で、日本のH.I.S.から世界のH.I.S.へ、同社は世界に広がる海外拠点をベースに訪日旅行者を含め海外事業の拡大に力を入れています。

「海外拠点の役割は、日本発海外旅行のお客様の受入・サポートが主ですが、加えて地域に根差し現地のお客様を対象とした海外旅行ビジネスの拠点としての機能強化を進めています。またインターネット時代にあって24時間365日、予約などを行えるオンライン・トラベル・サービスの提供も不可欠です。海外事業拡大のために海外戦略を支えるシステムの構築は急務でした」と、株式会社エイチ・アイ・エス 本社 海外営業本部 海外営業第2グループ グループリーダー 青木大和氏は話します。

株式会社エイチ・アイ・エス 本社 海外営業本部 海外営業第2グループ グループリーダー 青木 大和 氏の写真
青木 大和
株式会社エイチ・アイ・エス
本社 海外営業本部
海外営業第2グループ
グループリーダー

導入の経緯

海外戦略を支える「hisgo」の構築パートナーに富士通を選択

2012年の冬、同社は海外戦略を支える予約管理システムとして「hisgo」の構築に着手しました。「hisgo」はお客様向けの旅行予約サイトと、店舗でスタッフが行う旅行の販売管理システムを統一したプラットフォームです。

株式会社エイチ・アイ・エス 本社情報システム本部 グローバルシステムグループ グローバルシステムチーム 半田 薫子 氏の写真
半田 薫子
株式会社エイチ・アイ・エス
本社情報システム本部
グローバルシステムグループ
グローバルシステムチーム

「旅行予約サイトは海外拠点の営業・販売施策の推進に貢献します。一方、店舗における旅行の販売管理システムは、これまでExcelや紙、航空会社の予約管理システムなど複数の媒体で行っていた予約管理の業務改善につながります。目的が異なる2つのシステムですが、お客様の視点に立つとオンラインでも店舗でもH.I.S.に旅行の予約をしたということに違いはありません。近年、販売チャネルの多様化が進んでおり、1人のお客様が複数の販売チャネルを利用する傾向が高まっています。お客様サービスの向上を図るためにオンラインと店舗における旅行予約の一括管理を実現している点が『hisgo』の大きな特長です」と、本社情報システム本部 グローバルシステムグループ グローバルシステムチーム 半田薫子氏は話します。

「hisgo」の構築では上記の目的の実現に加え、急速に拡大する海外戦略のニーズへの対応が求められていました。同社が構築パートナーの選定で重視したのは、スピーディーな展開や今後の拡張、安定運用の支援などに応えるグローバルなサポート体制でした。「当社が海外戦略を進めていくうえで最適なベンダーという視点で検討しました。当社におけるシステム構築の実績に基づく信頼感はもとより、海外進出の最初の一歩から今後の発展までを共に歩むパートナーとして選択したのが富士通でした」と、本社情報システム本部 グローバルシステムグループ グローバルシステムチーム 岸下晋也氏は振り返ります。

株式会社エイチ・アイ・エス 本社情報システム本部 グローバルシステムグループ グローバルシステムチーム 岸下 晋也 氏の写真
岸下 晋也
株式会社エイチ・アイ・エス
本社情報システム本部
グローバルシステムグループ
グローバルシステムチーム

「hisgo」は当初タイを含むアジア地域における事業拡大に力を入れていたため、「hisgo」のサーバを物理的距離が近い富士通の東南アジアデータセンターに設置しました。同社がスピード感をもって海外戦略を進める中で、「hisgo」のサービス対象国もグローバルで急速に拡大。データセンターの追加などの時間的余裕はなかったことから、インターネット通信におけるパフォーマンスの改善が重要な課題となりました。「回線状態のよくないインドネシアやベトナム、物理的距離が遠いブラジル、アメリカなどでトップページを開くのに20秒以上かかることがわかりました。『オンライン業務のため、このパフォーマンスでは利用できない』という声が海外の拠点から寄せられました」(半田氏)。

採用のポイント

「Web高速配信サービス」でパフォーマンスを改善

採用のポイントは世界中に展開する149,000台以上のエッジサーバ網

インターネット通信のパフォーマンス問題を解決する手段として同社が着目したのは、Webコンテンツを配信するのに最適化されたCDN(Contents Delivery Network)でした。「世界各地のデータセンターにサーバを分散構築するという方法もありますが、運用コストもかかり世界中のお客様をカバーするためには膨大な数のサーバが必要です。効率的かつ効果的にパフォーマンスの向上を図るためにCDNの活用を決断しました」(岸下氏)。

同社の要望に応えるべく、富士通は世界最大のCDNサービスであるAkamaiを活用した「Web高速配信サービス」を提案しました。

「当社では他社のCDNも検討しましたが、『hisgo』の構築パートナーである富士通のサービスを利用することで、サーバからネットワーク、CDNまでワンストップでサポートが受けられます。万一のトラブル時も障害の切り分けなどを考えることなく安心してサービスを利用できる点は大きなメリットです。また複数ドメインへの対応、海外データセンターと当社との連携など技術力もポイントとなりました」と岸下氏は話します。Akamai自体の優位性については、「CDNとしての豊富な実績はもとより、世界92カ国1,240を超えるネットワークに展開しているエッジサーバ149,000台以上は、他のCDNと比べて圧倒的な台数です。これにより世界中のエンドユーザーの近くからコンテンツ配信が可能となり、パフォーマンス問題を解決できます」と岸下氏は付け加えます。

事前検証でパフォーマンスの改善を確認

「Web高速配信サービス」は、グローバルに展開したエッジサーバプラットフォームを利用し、「より最適なルートでの通信」や「エンドユーザー直近からのキャッシュ応答」などにより、グローバルでWeb配信の高速化を実現します。同社は富士通の協力のもと「Web高速配信サービス」の検証を実施しました。検証結果について、「トップページの表示に25秒かかっていたブラジルをはじめインドネシアやベトナム、アメリカなど改善要望がでていた地域において5秒以内に短縮できました」と岸下氏は話します。

検証結果を受けて2013年9月に採用を決定。同年10月に構築を開始し同年11月から順次運用を開始しました。

株式会社エイチ・アイ・エス様における本サービスの導入効果を示した図です。世界中のエンドユーザーが同社の旅行予約サイト「hisgo」を閲覧する際、近くのエッジサーバからコンテンツ配信が可能になり、表示やダウンロードにかかる時間を短縮。お客様満足度向上を実現しました。

導入の効果と将来の展望

海外拠点のプロモーションの活性化、店舗業務の改善を推進

現在、「hisgo」は39カ国41サイト9言語(2014年7月現在)で展開されています。「海外店舗のスタッフからも『早くなった』という評価を聞いています。通信が安定したことでWebサイトのサービス品質の向上も図れました。またパフォーマンスを気にすることなく、お客様が旅行先のイメージを描きやすいように画像を多用できるようになり、サイト上でのプロモーションを積極的に行う拠点が増えています」(半田氏)。

株式会社エイチ・アイ・エス 本社 海外営業本部 営業戦略グループ 第二チーム 飯田 紀子 氏の写真
飯田 紀子
株式会社エイチ・アイ・エス
本社 海外営業本部
営業戦略グループ 第二チーム

各店舗の業務も「hisgo」で大きく変わりはじめています。「店舗においてこれまでお客様の旅行予約は複数の媒体で管理しなければなりませんでした。『hisgo』によりオペレーターはオンラインで簡単かつ迅速に予約管理が行えるようになり、お客様をお待たせする無駄な時間を解消できます。また、オンラインや店舗からの予約を『hisgo』により一括管理することで、必要な情報をタイムリーに取り出すことができ、お客様からのお問い合わせにも速やかに対応が可能です。『hisgo』は店舗業務の改善を推進しお客様サービスの向上に貢献します」と、本社 海外営業本部 営業戦略グループ 第二チーム 飯田紀子氏は話します。

今後の展望について、「直近では、2014年8月に『hisgo』の42サイトを全面リニューアルします。リニューアルのポイントは、パソコン向けとスマートフォン向けの両方のデザインを全面的に変更したことです。特にスマートフォンユーザーが急増中の東南アジアを意識し、スマートフォンに特化したデザインに改修しています。また、カスタマーエクスペリエンス向上のためにお客様にあったお勧め商品を表示する機能を追加しました。今後の課題はオンラインと店舗の情報連携です。また既存の海外拠点はもとより、これから新規で開設される拠点に関しても『hisgo』を順次導入していく方針です。富士通には、グローバルビジネスのパートナーとして、総合的な観点からのサポートはもとより、積極的なご提案をお願いします」と青木氏は話します。

“いい旅” を世界中のお客様に。全世界1,000店舗を目指す同社の海外事業拡大に伴い、「Web高速配信サービス」の役割も大きく広がっていきます。

株式会社エイチ・アイ・エスの皆様の写真 左から 岸下氏、半田氏、飯田氏、青木氏
写真左から 岸下晋也氏、半田薫子氏、飯田紀子氏、青木大和氏

【株式会社エイチ・アイ・エス様 会社概要】
所在地 〒163-6029 東京都新宿区西新宿6-8-1 新宿オークタワー29階
代表者 代表取締役社長 平林 朗
設立 1980年12月19日
資本金 6,882百万円(2013年10月31日現在)
従業員数 11,776名(グループ全体 2013年10月31日現在)
事業内容 旅行業法に基づく旅行業(官公庁長官登録旅行業第724号)を営んでおり、海外旅行業務および国内旅行業務、航空券の取次販売、手配旅行、企画旅行およびこれらに伴う現地手配と渡航手続き並びに旅行傷害保険の代理業務
株式会社エイチ・アイ・エス様のロゴマーク
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【導入事例(PDF版)】

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