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FENICSビジネスVPNサービスにより、全国約950拠点をブロードバンド化、運用コストを抑えて高速なネットワークを構築


株式会社ダイアナ様 導入事例


個人情報保護の強化および全国にフランチャイズ展開しているサロンのインターネット利用の要望などからダイヤルアップ接続ネットワークのブロードバンド化を検討したところ、ブロードバンド回線を利用したセキュアで信頼性の高いネットワーク構成、導入サポート面の充実が決め手となり、FENICSビジネスVPNサービスの導入を決定しました。2系統のネットワークを1つに統合し、データ量が多い本社などの重要拠点に光クリスタル接続(注)サービス(100Mbps帯域共用型サービス)を、全国の約950のサロンにはフレッツ光ネクスト(ファミリータイプ)を採用することで、運用コストを抑えて高速なネットワークの構築を実現しました。

[ 2010年8月19日掲載 ]


導入事例概要
お客様の業種 プロポーションメイキングの総合コンサルティングフランチャイズ事業
導入サービス FENICSビジネスVPNサービス
規模 約950拠点
構築期間 検討3ヵ月、構築4ヵ月半
構築ベンダー 富士通ネットワークソリューションズ株式会社

課題と効果

課題1 個人情報保護を強化するために、各サロンがローカルに保有していた顧客情報を本社に集約し、一元管理したい
効果 ダイヤルアップ接続ベースのネットワークに代わりFENICSビジネスVPNサービスを導入することで、ブロードバンド化を実現し、送受信データの増加に対応
課題2 運用コストを削減し、各サロンのコスト負担増を最小限に抑え、高速ネットワーク化を実現したい
効果 既存の2系統のネットワークを1つに統合。さらに、本社側には光クリスタル接続を、サロン側にはフレッツ光ネクスト(ファミリータイプ)を採用することで、運用コストを抑えて高速なネットワークを構築
課題3 各サロンへの回線開通の調整やトラブル対応が自社部門だけでは対応しきれない
効果 各サロンへの回線開通作業をしっかりサポートし、ルータ故障などのトラブルにも24時間365日体制で対応

導入サービスに関するお問い合わせはこちら

導入の背景

「健康的で美しいプロポーションづくり」をサポート

河口 記久
株式会社ダイアナ 情報システム部 ゼネラルマネージャー

株式会社ダイアナ様は、プロポーションメイキングの総合コンサルティング企業です。全国に約950ものサロンをフランチャイズ展開しており、補整下着、栄養補助食品、フェイスケア・ボディケアの化粧品などの販売とコンサルティングを行っています。
「各サロンでは、チーフプロポーションカウンセラーがそれぞれのお客様に合ったプロポーションづくりのためのお手伝いをしています。メインの商品は補整下着や栄養補助食品などですが、それを単に販売するのでなく、下着の正しい着け方や食生活の改善方法などを指導することで、お客様が健康的に美しくなること、豊かになることをサポートするというのが私たちの事業です。いわば、"モノ"売りではなく、"コト"売りですね。」(河口氏)

また、サロンで自分磨きを続けてきた女性がその成果を披露する場として毎年「ゴールデン・プロポーションコンテスト」を開催しています。2010年4月にオープンした「プロポーションギャラリー銀座」では、「3Dボディスキャナー」を使って現在の体型と理想の体型を3Dの立体画像で比較できるプロポーション診断を導入し、好評を博しています。


個人情報保護の強化とブロードバンド化への要望

サロンでは、お客様の身体の各部位を測定して業務システムに入力し、それを基にコンサルティングを行います。お客様が来店するたびに測定を行うため、各サロンのパソコンには相当量の個人情報が蓄積されます。静脈認証装置の導入やハードディスクの暗号化といったセキュリティ対策は講じていますが、お客様の個人情報保護の強化は重要な責務であり、さまざまな対策を検討した結果、各サロンにローカルに情報を持たせるのではなく、本社に集約して一元管理すべきという結論に達しました。その場合、本社とサロン間の送受信データ量が増大するため、ダイヤルアップ接続ベースでは対応できず、ネットワークインフラを見直す必要に迫られていました。

インターネット利用の普及に伴い、多くのサロンからネットワークをブロードバンド化してほしいという要望が上がっていました。今まで実現に踏み切れなかったのは、ブロードバンド化で運用コストが増え、それがサロンへの負担としてはね返る可能性があったからです。各サロンが毎月負担するシステム利用料が、ブロードバンド回線の通信費により大きく膨れ上がることは絶対に避けなければなりません。

「弊社では2010年秋にビジネスモデルを大きく変更します。これに伴い、業務システムを改修することになりました。新システムはWebベースになるため、ダイヤルアップ接続のネットワークでは画面表示が遅くなりシステムを有効に活用できません。個人情報保護の強化、サロンの要望への対応という課題もあったことから、業務システムの改修を良い機会として、ネットワークのブロードバンド化を決定しました。ただし、経営陣からは、運用コストを現状より削減すること、サロンへの負担増を最小限に抑えることを厳命されました。」(河口氏)

採用のポイント

決め手はビジネスVPNと導入サポート

杉山 喬
株式会社ダイアナ 情報システム部 基幹システム開発運用グループ マネージャー

FENICSビジネスVPNサービスは、FENICSビジネスVPN網を介してセキュアな通信を提供するネットワークサービスです。「他社からの提案はいずれもインターネットVPNサービスであったため、個人情報保護の強化を目的の1つとした今回の事例では、セキュリティ面を重視してFENICSビジネスVPNサービスを選定しました」と河口氏は語ります。

「各サロンへの回線開通作業を請け負ってくれたことも選定理由の1つです。弊社の情報システム部だけでは、全国にある約950のサロンすべてには対応しきれません。地域や建物によっては開通の調整が難しいこともあるため、導入をしっかりサポートしてくれる点が決め手になりました。導入後もルータ故障などのトラブルに24時間365日体制で対応してくれるのも大きなポイントでした。」(杉山氏)

システムの概要

2系統のネットワークを統合、コスト・用途に応じてアクセス回線を選択

ダイアナ様では、全国のサロンをつなぐダイヤルアップ接続ベースのネットワーク以外にも、本社側で専用線ベースのネットワークを運用していました。今回、FENICSビジネスVPNサービスの導入により2系統の異なるネットワークを1つに統合。全国のサロンのアクセス回線にはフレッツ光ネクスト(ファミリータイプ)を、本社、流通本部、データセンターには光クリスタル接続(注)を採用しました。

どちらもベストエフォート型の回線で、通信速度は100Mbpsですが、フレッツ光ネクスト(ファミリータイプ)は回線混雑時に通信速度が低下する可能性があります。その分運用コストが安く済み、提供エリアも広いため、送受信データ量がそれほど多くない各サロンに適しています。一方、光クリスタル接続は混雑時でも通信速度の低下が小さく、その分運用コストが若干高めですが、送受信データ量が多くネットワークへの負荷が高い本社や流通本部に最適です。FENICSビジネスVPNサービスではコストや用途に応じて柔軟にアクセス回線を選択可能であるため、運用コストを最小限に抑えながらセキュアなネットワークを構築できました。

導入の効果

運用コスト削減を実現し、インターネットへのアクセスで通信速度向上を体感

岩渕 剛
株式会社ダイアナ 情報システム部 基幹システム開発運用グループ

今回のブロードバンド化では運用コストの削減が課題になりましたが、2系統の異なるネットワークを1つに統合したことでコストの大幅削減が実現。その他にも運用上の無駄を見直すことなどで、サロンへの負担増を最小限に抑えるという課題も解決しました。

ブロードバンド化は、新業務システムを快適に使えるようにするためにも必要でした。全拠点への開通作業が完了した時点では新業務システムはリリースされていないため、導入の効果をまだ判定できませんが、社内からは現行の業務システムでも速くなったと報告がありました。

「弊社ではポータルサイトで業務連絡や新しい製品の通知などを行っています。今まではアクセスするだけでも時間がかかっていましたが、ブロードバンド化によって"快適に使えるようになった"、"業務の効率が上がった"という感謝の声が多くのサロンから寄せられています。一番わかりやすい形で効果が見えているといえるでしょう。このような生の声を聞くと、ブロードバンド化を実現して本当によかったと思います。」(岩渕氏)

将来の展望

運用面の改善、業務への有効利用の可能性を検討

ブロードバンド化が完了し、その効果が見え始めてきたものの、それですべてが解決したわけではありません。当面は、新業務システムをスムーズに利用できるようにするという課題への取り組みが続きます。また、ネットワークインフラの改善により、各サロンからインターネットへのアクセスが増えると、Webサイトからのウイルス感染のリスクが高くなります。セキュリティ対策の強化を含め、ネットワーク運用面での改善が必要になるでしょう。

一方で、今回のブロードバンド化によりネットワークの活用の幅が広がったことは間違いありません。

「たとえば、動画配信です。文書による通達では内容がわかりにくいこともありますが、会社の方針や社長のメッセージを映像で流せば、何をやりたいかがすんなりと伝わるでしょう。現在、年に4回、全国のチーフプロポーションカウンセラーが東京に集まって経営会議に出席しています。動画配信システムが実現すれば、会議の開催回数を減らし、遠方のサロンの負担を軽減できるかもしれません。
通常の企業とは業務形態が少し異なるため、弊社がどのような企業かを理解してもらうまでには時間がかかります。業務システムを導入する際にも、全国のサロンにどのように対応するかを考えなければなりません。富士通には今回の導入でそれがよくわかってもらえたのではないでしょうか。今後も、サロンの業務の効率化、コスト削減につながるようなシステムを提案してくれることを期待します。」(河口氏)
ダイアナ様をはじめとするお客様のご要望に応えるために、富士通は今後も導入から運用に至るまでをトータルでサポートするネットワークソリューションの機能・サービスの向上に努めてまいります。


【株式会社ダイアナ様 概要】

代表取締役社長 徳田充孝
所在地 東京都渋谷区富ヶ谷1-35-23
設立 1986年7月1日
資本金 4億5000万円
社員数 約218名(2010年1月現在)
事業概要 プロポーションメイキングの総合コンサルティングフランチャイズ事業
公式ホームページ 株式会社ダイアナ

【株式会社ダイアナ様導入事例 カタログ版PDFデータ】

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PDF導入事例 株式会社ダイアナ様(787KB/A4・2ページ)

導入サービスの紹介

FENICSビジネスVPNサービス

FENICSビジネスVPNサービスは、中小規模~大規模ネットワーク向けのセキュアなVPNサービスです。

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用語解説

注 : 光クリスタル接続
光クリスタル接続はソフトバンクテレコム株式会社のULTINA Internet イーサネットアクセス(S) 光 IP1」をアクセス回線としております。

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