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グループウェア
FUJITSU ビジネスアプリケーション JoinGear
JoinGear導入物語 第3話

第3話   決断・VPOでいこう

知れば知るほどVPO

VPOの多彩な機能イメージイラスト 前回の訪問から一週間後。ひろみを訪ねてきた三田は、会議室に入るとノート・パソコンのセッティングを始めた。ブラウザソフトが立ち上がり、インターネットへの接続がスタートする。
「今回おすすめするサービスは、VPO、バーチャル・プライベート・オフィスといいます。お客様のURL(アドレス)にアクセスしていただき、Webブラウザで簡単にアプリケーションを操作できるインターネット上のサービスです。接続プロバイダーもパソコンも選ばず、IDとパスワードを入力すれば24時間どこからでもご利用いただけます」
三田はおもむろにキーを叩く。ブラウザに、大きく三つのフレームに分かれた画面が現れた。
「こちらのデモをご覧ください」
いちばん大きなフレームは何かのトップページのようで、その左のフレームには電子会議室・掲示板・データライブラリといったメニューが並んでいる。
「ホームページみたいですね」
ひろみは、第一印象をそのまま口にした。
「この右の大きなフレームがトップ画面で、HTML形式の社内ホームページになっています。外部の関連サイトにリンクを張ってインターネットの世界と連携させることも可能です。左のフレームのメニューからお好きな項目をクリックしてみてください」
ひろみは三田に促されるまま、電子会議室・掲示板・データライブラリと順番にクリックしてみる。すると、架空のものらしい議題やテーマ、共有ファイルが次々とモニタに現れた。本当にインターネットと同じ操作感覚だった。
「このデモは、家電販売業を営むある企業が、全社内あるいは各店舗間で情報の共有や意見交換などにVPOを活用している内容を想定しています。実際の導入時はお客様の目的に添って掲示板などのテーマ設定ができますし、WORDやEXCEL、CADデータといった添付ファイルを自由に扱うことができます」
必要な機能が揃っていることは確認できたが、メニューを見ると他の機能もありそうだった。
「このスケジューラというのは?」
「オプションの機能のひとつで、メンバーの行動予定やスケジュールの調整に使うものですね。VPOではグループウェアに不可欠な基本サービスとして、電子会議室、掲示板、データライブラリ、利用者管理をご用意していますが、その他、ワークフローやスケジューラ、社外への公開ホームページなどのオプションを追加していただけるんです」

適用例(トップ画面)イメージ 「なるほどぉ。ちなみに、サーバはどこで管理してるんですか?」
「IDCと呼ばれる当社のインターネット・データ・センターです。ここにはVPO機能を動かすためのサーバ機とソフトウェアを置きまして、日々の監視やデータバックアップを含め、サポートは24時間体制で行っています。異常時の対処なども専門スタッフが代行しますから、お客様のシステム運用負荷はまったくありません」
システム管理者の負担はやはり軽くて済みそうだ。
「メールサービスもあるんですか?」
「すでに導入済みのお客様もおられるのでオプション扱いにしています。ご自分の気に入ったメーラーを使いたい時はPOPメール、Webブラウザで掲示板のような感覚でメールを扱いたい時はWebメール、どちらかを選んでいただきます。初心者の方が多い場合には、より操作の簡単なWebメールをお勧めしています」
「メールのウイルスチェックはどういうかたちで?」
「最新のウイルスパターンのもと、サーバ側で行います。ウイルスの入った添付ファイルは自動的に削除し、問題のない本文だけをやりとりできます。被害の拡大を防ぐため、発信者にも警告メールを送ります」
ウイルス対策は伊藤課長にもきつく言われていたことだけに、ウイルスチェック込みのメールサービスは利用する価値があると思えた。だが、ひろみにはまだ不安があった、不正アタックに対するセキュリティの問題だ。
「もうひとつ心配なのが、外部からのハッキングや情報の流出なんです。社内には一応ファイアーウォールがありますが、VPOサーバ側の対策はいかがでしょうか」
「VPOサーバはファイアーウォールによって不正アクセスから守られていますし、サーバとお客様のパソコンとの通信はもちろんSSLで暗号化されています。ご安心ください。」
話を聞けば聞くほどVPOは安心できる。ひろみの期待は、もはや確信に変わろうとしていた。

自社構築と比べてみよう

しかし結論を急ぐわけにはいかない。VPOを導入するにしても稟議を通さなければならない立場のひろみは、他の可能性も検討した上でベストがVPOだった、と言える材料が欲しかった。
「ところで、ASPサービスって実績はどうなんですか?世の中ではうまく使われてるんですか」
「ASPサービスはこれから大きく伸びる市場と言われていますが、VPOの実績で言えば、1997年のサービス開始以来、すでに650社、15万人以上のお客様に毎日ご利用いただいています」
「そんなに実績があるんですか。例えば自社構築した場合と比べると、運用負担が不要という以外にVPOのメリットはなんでしょうか」
「そうですね…」
三田は少し考えるそぶりを見せた。
「ひとつは導入までのスピードですね。自社ドメインをお持ちの企業であれば、お申し込みから最短で1週間程で導入できるほどです。独自のシステム開発が必要になる自社構築では2~3ヶ月と言われていますから、こうは行きません」

VPO導入のメリットイメージイラスト「えーっ、そんなに早いんですか?」
奈緒子になんとなく聞いていたこととは言え、予想以上の早さにひろみは驚きを隠せない。
「それと決定的なのは…」
ひろみは思わず固唾をのんだ。
「決定的なのは?」
「コストでしょう。自社構築の場合、グループウェアの機能は自社のニーズに合ったかたちにカスタマイズできますが、そういった最適な環境を維持していくには、最初にシステムを作り上げるだけでなく、当然ハードやソフトのバージョンアップが必要になります。しかしこれは、システムの管理担当者…御社で言えば桜井さんですね…その負担が大きいばかりか、場合によってはハードもソフトも買い替えたり、経費がその都度発生するということです」
もっともな話だった。最新の技術動向をシステムに反映していかなければ、時代に取り残されてしまうことは目に見えている。 「ASPサービスであるVPOの特長はここでも活きてきます。IDCでは最適なシステムを維持するために、VPOのバージョンアップ、サーバ機のハードやソフトのアップグレードも当社側で適宜行います。ですからお客様は、自動的に常に最適なハードとソフトによる快適な環境をレンタルできるというわけです」
三田はお茶をひと口含んで話を続ける。
「VPOの利用には初期導入費と毎月の経費が必要になりますが、これによって費用負担は平準化されることになります。最近はどの会社もキャッシュフローを重視していますから、これは稟議書の重点ポイントになると思いますよ。それに自社構築のために、高額なサーバを含むすべてのハード機器、システムに必要なソフトなどを一括購入する場合と比べて、お安く実現できることは間違いないでしょう。特に自社サーバ機の運用のために専門家を用意する必要のない点が喜ばれています。専門の情報システム要員を抱える企業は減っていますからね」
まさに決定的な殺し文句だった。100人規模のひろみの会社でも、専門家を置く余裕はない。
「三田さん」
ひろみは、何かを決意したかのようにゆっくり口を開いた。
「よくわかりました。ぜひ稟議を通したいので、具体的な金額と手順を教えてください」

稟議書なんてこわくない

提案書イメージイラスト三田は打合せの最後にVPOの価格表と提案書を置いて行った。VPOは、利用する人数やディスクスペースに応じた従量制の課金システムになっていた。提案書を見ると、100名が基本とメールサービスを利用する想定で最初に38万円、毎月12万5千円とある。
「一人当り月に1250円か。別に運用コストがかかるわけでもないし、これで社内の風通しが良くなるなら課長もOKしてくれそう」
ひろみはそう思いながらも提案書をしっかりチェックしはじめた。
「基本サービスには掲示板や会議室、それに社内ホームページもついてる。全員に配られるメールはブラウザから使えるWebメールが選択されているけど、この方が初心者にはやさしいって話だったなぁ。次のオプションパックって何だっけ」
そこで価格表を調べてみる。
「そうそう、スケジューラや社内情報検索などがセットされて月2万円で割安だから入れてみたけど、稟議の金額が厳しければ後回しにできるって三田さんが言ってたわ」
ふと、ひろみは営業マンの本郷の言葉を思い出した。
「桜井さん、名刺に電子メールアドレスを入れられるようにしてよ。この時代、メールがないと恥ずかしいんだ。でもプロバイダーのアドレスじゃやだよ。やっぱ、わが社のアドレスでなくっちゃ」
ひろみは、提案書の初期費の中にドメイン取得の項目があることを確認してホッとする。そして稟議書をまとめはじめた。基本サービスを中心とした機能の構成案と、自社構築の場合と比較したメリットの他、各種オプションの概要と料金を資料として添付した。
ひろみの自信を裏付けるように、稟議書に目を通した伊藤課長も強く頷いてくれた。
「いいじゃないか。短い時間でよくまとめてくれたね。これで専務にプッシュしてみよう」
結論は、それからわずか3日後に出た。そもそも情報共有を言い出したのは専務だから稟議の決裁も早い。
「桜井くーん」
ひろみを呼ぶ課長の笑顔が、用件のすべてを物語っている。
「VPOに正式にゴーサインが出たよ。オプションの選択も任せるそうだ。導入までもうひとがんばり、よろしく頼むよ」
「はい!」
ホッとしたせいか、ひろみの声にも自然と力が入る。自信満々で稟議書を提出したものの、実はこの瞬間がくるまで安心はできなかった。ひろみは心の中でこっそりと、ガッツポーズを作るのだった。

注釈 VPO(ブイ・ピー・オー)について
富士通が提供するASPの先駆け商品。JoinGear(ジョインギア)はVPOの機能を更に向上させた新商品。

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