グループウェア
FUJITSU ビジネスアプリケーション JoinGear
JoinGear導入物語第7話

第7話時代の最先端をいくJoinGear

ASPは古くてSaaSは新しい

ひろみは慌てていた。JoinGearに切り替えて4年目。ASPグループウェアを選んでよかったと思っているところに、何やらSaaS（サース）という言葉が流行りだしている。ソフトウェアパッケージを購入して自社サーバーを構築する時代ではなく、必要な時だけサービスを利用する形態だという。ASPと何が違うのだろう。さらには「ASPは古くてSaaSが新しい」といった宣伝も目立つようになってきた。ASPグループウェアのJoinGearはもう古くなってしまったのだろうか。久しぶりに奈緒子に会いたくなってきた。この数年の間に彼女の勤めるアパレルメーカーはますます発展し、業界の尊敬を集めるまでになっている。経済専門誌の記事では、米国企業に匹敵する規模の情報化投資の継続が功を奏している。
ところが彼女の電話がつながらない。実家に確認したところ、半年前に海外に行って戻ってきたばかり。今度は代々木に住んでいるという。早速、新しい番号に電話する。
「奈緒子、お帰りなさい。いつ戻ってきたの。海外に行ってたなんて知らなかったわ」
「ひろみごめん、ごめん。海外の仕事がうまくいかなくって現地に乗り込んだら、あっという間に半年もたってしまって」
「いいって。早速で悪いけど相談したいことがある。六本木で会ってくれない」
「いいよ。相談事ってプライベートなの、それとも仕事？」
「残念ながら、シ・ゴ・ト」

ASPの理想と現実のイメージイラストビルの谷間を利用して喫茶店が作られている。オープンスペースの奥まったテーブルに向かい合うと、挨拶もそこそこに議論はすぐに熱を帯びてしまう。
「奈緒子に相談したらASPを勧めてくれたので、VPOサービスから後継のJoinGearと使ってきた。でも最近は、ASPはもう古いって言われてる。たとえば、こんな記事を見つけたわ」

「だから、JoinGearはもう古いのではないかって社内で陰口がたたかれてる。SaaSにしないとだめではないかってね。奈緒子の責任よ」と、なぜか攻撃の態勢になっている。
「おやおや、手厳しいなあ。でも早と・ち・り。ひろみはSaaSとASPの違いを知っているの？」
「実は、そこが一番分からないところ。万歳するから教えて」

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JoinGearはSaaSと言ってもおかしくない

奈緒子は要点を押さえながら簡単に説明を進めていく。
「SaaSの定義はいろいろあるけど、JoinGearの提供元である富士通の定義では以下の3つ。」

SaaSの定義のイメージイラスト「そしてね、大事なことは5年前にASPが流行ったときの定義もほぼ同じということ」と言い切る。
「えっ、それはどういうこと」、ひろみには納得できない。
ビルの谷間に落ちてきた強い日差しを避けながら、奈緒子は説明を続ける。
「つまり、このサービスはかなり先行投資が必要なのに、実際は体力のないベンダーが飛びついたのね。大規模センターにハードウェアやソフトウェアを事前に準備して、いつ顧客が来てもいいようにした上で、新サービスを営業するのは、かなりしんどい仕事よ。結局、既存のパッケージに少しだけ手を入れて、新しい顧客がつくたびにコンピュータ資源を追加するような、実態としてはホスティングに近い廉価版のお手軽サービスをASPとして提供してきたのね」
奈緒子は、バニラ・ソイ・ラテを飲み干して続ける。
「そうそう、本格的なASPサービスかどうかは、何人が利用できるかで簡単に分かるわ。インターネットのサービスは、利用者認証に負荷がかかるのね。これを前提に作られていないシステムだと、利用者が50人から200人に増えたとたんにレスポンスが使い物にならないほど悪化するとか、500人以上では使えないといったことになる。こんなサービスは、本格的なASPではないということ」
これにはひろみがすぐに反論した。
「でも、JoinGearは違うわよね。1万人規模でも使われているし、マルチテナントでカスタマイズ可能なのは、前のVPOサービスからの継続だし。本格的なASPサービスよね」
奈緒子は「うんうん」とうなずきながら付け加えた。
「近くJoinGearはエンハンスを予定しているそうよ。SaaS時代に合わせて、他のシステムと連携ができるようにするとか。ほら、富士通の営業さんがいたでしょ、彼から聞かされたの」
ひろみはびっくりした。いつのまにか奈緒子と三田が連絡を取り合っている。
「そういえば、JoinGearのサービスを提供している富士通の館林データセンターが、IDCセンターの評価で総合グランプリを受けた（注）と聞いたわ。日本で一番の評価だから安心できるわね」
奈緒子の声は心なしかはずんでいる。
「そうだ、ひろみ。これから銀座に回ってみない。スェーデンから新しいファッションの店が来たんだって。今日がオープン、混んでるかもね」