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FUJITSU ビジネスアプリケーション JoinGear
JoinGear導入物語 第4話

第4話   しみじみ実感 VPO効果

管理者がするべきことって?

管理者がするべきことのイメージイラスト 「ありがとうございます、桜井さん!」
ひろみがVPO導入にゴーが出たことを伝えると、受話器越しに三田の明るい声が返ってきた。
「こちらこそ、いろいろ相談にのっていただいてありがとうございました。それでですね、導入までに私は何をすればいいのか伺おうと思ってお電話さしあげたんですが…」
ゴーサインは出たものの、実のところひろみはVPO管理者としての自分の役割がまだよくわからなかったのだ。
「もちろんご説明しますよ。まずはじめにVPO申込書を提出していただきまして、桜井さんには管理者教育を受けていただくことになります」
「管理者教育、ですか?」
ひろみはちょっぴり緊張する。
「それはどういった内容の…」
「VPO管理者に担当していただく作業をご説明するものです。オプションのご契約によって内容は変わりますが、ユーザ登録の方法や権限の設定、利用者に公開するサービスの選択とアクセス権の設定、会議室・掲示板・ライブラリのメニューと構成の作成、その他、管理者からのお知らせ画面の作成、といったところが大きなテーマになりますね」
「…えーと、今言われたようないろんな設定が、私がやらなければならない作業なわけですね?」
「そうですね。VPOをお使いいただくための初期設定はお客様ご自身にしていただきますので。でも、それほど難しい作業ではありませんよ」
三田はそう言うが、知識ゼロに等しいひろみにはぜんぜん自信がない。できれば避けて通りたい、というのが正直な気持ちだった。
「私にできるかな。誰か代わってくれればいいのに」
冗談めかして笑いながら、ついそんな言葉がこぼれてしまう。
「代わることもできますよ」
三田の口調があまりにもあっさりしていたので、ひろみは一瞬言葉の意味が理解できなかった。
「…はい?」
「実はこれまでご採用いただいたお客様から、初期設定もついでに頼みたいというご意見をいただきまして。管理者様の設定作業を代行する、初期設定支援というオプションをこの間の提案書の中に入れておきました」
「えっ?項目があるのは気付いていたんですけれど、もう少し詳しく教えてください!」
「はい。初期設定支援では、利用者情報とグループ情報の登録、掲示板・電子会議室・データライブラリのフォルダ作成とアクセス権限の設定を代行しますので、その分管理者様の作業が軽減することになります。段取りとしては、VPOのお申込書と一緒に、お考えになっている情報共有のイメージといった必要事項をヒアリングシートに記入していただきます。その後、VPOの構築作業と初期設定支援にあわせて2週間程のお時間をいただき、作業が完了後、ご利用開始と並行して管理者教育を受講していただきます」
「その場合も管理者教育があるんですか」
「ええ。ただし初期設定支援が終わってからの話ですから、コンテンツの変更方法といった軽めの内容が中心になります」
ひろみにとって、作業の負担が軽くすめばそれが一番。春の商戦が近づいているので、それどころではないのだ。
「三田さん、早速申込書とヒアリングシートをいただけますか」
稟議が通ったいま、ひろみにはもう迷う理由はなかった。

VPO導入のそれから

VPO導入後のイメージイラスト VPOによる情報共有がスタートして1ヶ月が過ぎた。社内では掲示板やメールでの情報交換が日常のものとなり、はじめは全社員にひとつの場所だけだった電子会議室も、議論のテーマが広がるのに伴って徐々に増えはじめていた。管理者であるひろみのもとにも個々の社員から情報共有に関する様々な意見が寄せられ、その多くは好意的で建設的なものだった。社内のコミュニケーションは確実に活性化している。そう実感できることは、ひろみの喜びでもあった。
そんなある日の午後。ひろみを乗せたエレベーターのドアが閉まりかけた時、
「ちょっと待った~!」
と、本郷が駆け込んできた。
「お疲れ様です」
笑いをこらえながらひろみが声をかけると、本郷は
「おっ、桜井さん!ちょうどよかった、一度きちんとお礼を言おうと思ってたんだ」
と思いがけない答えを返してきた。
「えっ?お礼、ですか?」
「うん。例のVPOのことでね。おかげで出張先からいつでも情報をチェックできるし、狙いどおり、われわれ営業の仕事もずいぶん効率的になったよ。いや実は導入したのはいいけど、みんなが積極的に使おうとするかどうか、不安な面もあったんだ。でも心配するまでもなかったね。それぞれがうまくコツをつかんで、営業ツールとしてしっかり活用してる。今までパソコンに縁のなかった連中まで、使いやすいって言ってるよ」
営業の最前線に立つ本郷は、たぶん社内で最も情報共有システムの実現を待ち望んでいた人物のひとりだ。その本郷からいい評価をもらったことが、ひろみは素直にうれしい。
「これからはVPOを活かしてガンガン行かないとな。管理者の仕事も、大変だろうけどがんばってよ。そうそう、見てよこの新しい名刺。電子メールのところが光ってるだろ!」
「ほんと。こちらこそ、ありがとうございます」
エレベーターは営業のフロアに着いた。本郷は手を振りながら降りて行く。その後ろ姿を見送りながら、ひろみは「VPO効果」に、確かな手応えを感じていた。

管理もラクで言うことなし

VPO効果のイメージイラスト デスクに戻ったひろみは、コーヒーでひと息つきながら、改めてVPOの導入から今日までの日々を振り返った。
「やっぱり初期設定支援をお願いしてよかったなぁ。あれがなかったら、私まだ一生懸命初期設定やってるかも」
そう考えると、なんだかおかしくて笑ってしまう。事実、申し込みから導入完了までの期間は2週間ほどだった。ドメイン取得にかかった時間を考えても、思ったよりスムーズにことは運んだ。
導入を果たしてからも、アウトソーシングによる運用は期待通りにひろみの負担を軽くしていた。サーバもソフトも社内にはなく、運用は外部の専門家に任せている。ひろみはコンテンツの管理に専念していればよかった。
「でも、そろそろみんなも慣れて来たから、管理者を分散させようかな。営業部門とか経理部門に分けて掲示板などを作れば、自分の関係するところだけチェックすればいいし、他部門に知られたくないナイショの連絡もできる。部門ごとに管理者を作っておけば、会議室なんかも自由に作れる。私に負荷が集中しないってわけね。営業部門は本郷さんにお願いして・・・、いろいろ考えることができそう。早速、三田さんに相談してみようかな」
当たり前のことだが、社内にサーバを構築していたら、今の状況はあり得なかっただろう。
ひろみにとってうれしい「VPO効果」は、もうひとつあった。運用の負担が軽い分、自分の本来の仕事である経理業務に集中して取り組めることだ。
「VPOで希望通りの環境が実現できたんだもん。私もがんばらなくちゃ」
気持ちがすっかり前向きになっているのが自分でもわかった。
「桜井くーん、ちょっと」
伊藤課長が呼んでいる。思えば今回の情報共有も、課長のこの一声から始まったのだった。さてさて、こんどはどういう話だろう。
「はい!」
勢いよく返事をして、ひろみは課長のデスクへ歩き出す。不思議と、今なら何を持ちかけられてもやり遂げられそうな気がした。

(注)VPO(ブイ・ピー・オー)について
富士通が提供するASPの先駆け商品。JoinGear(ジョインギア)はVPOの機能を更に向上させた新商品。

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